最初は「宇宙の秘境を冒険して、適当に遺物を見つけるカジュアルな探索ゲーム」だと高を括っていた。だが、その油断が致命的だった。本作は単なる探索などではない。22分後に必ず訪れる太陽の爆発、そして強制的に繰り返される死。最初はパニックになるだけのループも、徐々に「情報を集める」という唯一にして最強の武器を手に入れた時、プレイヤーは己が神に近づいていることに気づく。

ここにあるのは、敵を倒してレベルを上げるような退屈なカタルシスではない。未解読だった文字が繋がり、宇宙の真実が氷解し、自分が見ていた景色が全く別の意味を帯び始める。その瞬間の脳汁は、他のいかなるゲームでも味わえない極上の知性体験だ。特にあの「目」へ向かう最終局面、楽器の音が重なり合いながら孤独に終焉を奏でる光景は、もはやゲームという媒体を飛び越えて、一つの信仰体験に昇華されている。

今や私のスマホの着信音はあの寂寥感あふれるバンジョーの旋律に固定された。深夜、窓の外の月を見上げると、そこにあるはずのない灰色の灰と、遠い過去の文明の残滓が脳裏に浮かぶ。記憶を消してもう一度遊びたいと、全人類が一度は願う至高の傑作。もし未プレイでこの文章を読んでいる不届き者がいるなら、今すぐ全てを遮断して宇宙船に乗り込め。君が体験する22分間の終わりが、君の人生を決定的に変えてしまうから。