アニメファンなら一度は聞いたことがあるだろう。「アニメ作り」という泥臭くも最高にエキサイティングな狂騒曲を描いた『映像研には手を出すな!』。今さら語るのも野暮かもしれないが、この作品の「熱量」のヤバさは、何度見返しても脳が焼かれるレベルで異常だ。特に、浅草みどりが脳内で描く空想の世界が、アニメーションとしてそのまま具現化されるあの瞬間の高揚感ときたら!設定資料集を広げた瞬間に目が輝き出し、物理法則を無視した巨大建造物やメカが画面狭しと躍動する姿には、誰しもが子供の頃に抱いた「自分だけの秘密基地」を作るワクワク感を強制的に思い出させられるはずだ。
金森氏のプロデュース能力という名の「現実との折り合い」のつけ方も絶妙で、ただ夢を追うだけのキラキラした青春ものとは一線を画している。クリエイターがいかにして妥協し、いかにして最高のものを届けるかという「裏側」のドラマに、ビジネス的な教訓すら感じてしまう。水崎ツバメのキャラクターデザインに対する執着や、浅草のメカ愛、そしてそれを裏方として支える金森の冷徹かつ熱いマネジメント。この三人のバランスが完璧すぎて、全話視聴した後の「何かを創り出したい」という衝動が抑えきれない。今、創作活動をしている人や、やりたいことが見つからないと悩んでいる人は、絶対に見ておくべきバイブルだ。この作品を見て何も感じない人間なんて存在しないと断言できる。OP曲の疾走感と共に、視聴者の創作意欲をここまで強烈にブチ上げてくるアニメは他にないだろう。
何回見てもOPでテンション爆上げになる